アイスランドの国家破綻から学ぶものは

アイスランドはイギリスのはるか北に浮かぶ
人口31万人の小さな島国。日本と同じ火山国で地熱や水力など
自然エネルギーが豊富です。

1980年代からクリーンエネルギーへの転換をすすめ環境先進国として高い評価を得ています。

子供にかかる授業料は無料で。
年金・医療などの社会保障も手厚い福祉国家でもあります。


2007年には国の発展度合いを示す人間開発指数で177か国中
世界一位となりました。

しかし今 大きく揺れています。

 2008年10月6日ハーデ首相は
「今、わが国の経済は非常に危機的な状況にある。最悪の場合国家が
破綻しかねない状況だ。」というコメントを国民に向けて発しました。

世界金融危機の深刻なダメージを受けたアイスランド政府は緊急事態を宣言
(政府が緊急法案作成)
国は全ての銀行を管理化におきました。

しかし、株価や通貨の暴落は一向に止まりませんでした。
国が破綻する。その言葉の真意をハーデ首相は
「アイスランドの銀行システムが国内経済の規模に対して大きくなり過ぎました。
我々の国はもろかったのです。」

元々、水産業中心の経済で欧州でも最も貧しい国でした。
大西洋の真ん中の忘れられた国とも呼ばれていました。


1990年代に入り世界を席巻した自由化の流れをアイスランドは受け入れました。

受け入れて以降のアイスランド政府はアメリカ政策を積極的に取り入れ
90年代後半、銀行の民営化や規制緩和など金融市場のグローバル化を
推し進めてきました。
(日本とまったく同じ状況ですね。)

銀行の民営化後、好景気がすぐにやってきました。
銀行も急速に大きくなり、多くの人はさらに急速に銀行が大きくなれば
自分たちにとっても国にとっても良いことだと考えはじめたのです。

政府は高金利政策をとり世界中から資本を呼び込みました。
急成長を目指した銀行は、その資金のつながりの強い投資会社に融資し
企業の買収を次々と進めていきました。

さらに銀行は買収で手にした資産を担保に新たな投資会社に融資することにより
投資や買収を続けていきました。

このことにより大手3銀行の稼ぎ出す額が
国家予算の半分に達するほどの急成長を見せたのです。
(国家予算:5400億円 3銀行:2700億円)

アイスランド経済は金融ビジネスへの依存を高めていきました。
(日本を見ているようですね。)


一躍、国の中心に躍り出た銀行や投資会社のオーナーたちは
先祖たちになぞられバイキングなどと呼ばれもてはやされました。

そして、自分の誕生パーティーに有名アーティストを呼んでコンサートを開いたり
プライベートジェットを買ったりとオーナーたちの生活や資産なども
国内ニュースに流れ話題になりました。


そんなアイスランドの状況に民営化前の銀行役員は強い危機感をもっていました。

「オーナーたちは銀行家のように行動しなかった。
投資家であり投機家であるかのように振舞いました。
そしてオーナーたちの目的は歪んでいった。」

「長期的な保有などではなく。目先の利益を求めていった。」
そして、急激な成長をもたらした金融ビジネスの危険性も指摘されていました。

世界の銀行がアイスランドの銀行に資金を融資したがりました。
アイスランドの銀行はリスクを負ってその資金をプロジェクトに投資し
ていきましたが投資した中には酷いプロジェクトも含まれていました。

世界から集まる資金は国民生活まで一変させていました。
金融危機の前年2007年の国民一人当たりのGDPは、
アメリカよりも50%近くも高くなっていました。

そして政府は異常な状態になっていることに気付いていました。
でも「パーティー」を止めたくなかったのです。

当時、政府はアイスランドの未来は金融ビジネスにあると考えていました。
世界の金融セクターになることを目指してしました。

アイスランドに集まっていた世界の資本は、GDPの10倍にものぼる
銀行の借り入れを不安視したちまち国外へ逃げ出しました。

 平均株価も金融危機前の100分の1に下落
アイスランドは金融ビジネスを取り入れることにより、
今まで知らなかった錬金術を覚えてしまった。

しかしそれは幻想で、ただ借金を抱えていくことだったのです。

そしてアイスランドに残ったものは金融システムの崩壊により、
プロジェクトの延期や中止による建築途中の建物の残骸。

消費も完全に冷え込み、2008年11月の車の売り上げ台数は
前年比94%ダウンなど失業率10%に達する。

わずか10年でアイスランドは繁栄と衰退をもたらした金融ビジネス。
※現在の日本や世界で起こってる金融危機・経済崩壊と同じことですね。

 グリムソン大統領は
「今回のような経済危機。金融危機の将来的に発生を防ぐには、
 まず世界的な金融銀行システムを見直すことが必要です。
 その時アイスランドで起きたことはいい教訓になると思いますよ。」 と語りました。


世界の20の中央銀行とFRBが共同してドル資金を世界の金融市場に流してしまって
今は世界中の資金の流通がマヒしている状態になってしまった。

日本も金融立国と言ってきましたが、アイスランドの事例を見れば明らかのように
金融自由化をした国ほど酷い目にあっています。

日本の株価が落ちた時に株式市場の規制緩和が足りないと言っている人が今もたくさんいます。

このままだと日本もアイスランドの3つの銀行が国有化されてしまったように
自由化の果てに正反対の国有化になってしまった。

計画経済だと言っていたのに私情を入れなくてはならなくなった我々は
今までのやり方を根本的に変えていかないといけない時期にさしかかったと
いうことでしょう。

日本はアメリカの絶対的な覇権を前提としてアメリカとの関係を築いてきました。
アメリカの覇権が揺らいでいるとしたら、そこをわれわれ日本が
どういうふうに考えるかが一つ。

イスラエルは当時の覇権国であったイギリスを頼って国を作りましたが
覇権国がアメリカに移行したのと同時にイスラエルもイギリスからアメリカへ
傾いていきました。

世界全体を見て戦略的判断を下すということをしていかないと
いけない時代にきています。

金融立国論の破綻であり、新経済主義なるものの挫折なんだということをしっかり
受け止めていかないといけない。

アイスランドから学ぶ最大の教訓は、正気に返って実体経済に対する
問題意識をもって国を作っていうということに関心を向けるべきだと
思います。

でないと、覇権国が変わろうが基軸通貨が変わろうが同じことが
また起こるだけだと思います。




ランキングに挑戦しています。多少なりとも価値を感じていただけましたらクリックx2票宜しくお願い致します。↓↓↓
にほんブログ村 為替ブログ 為替投資情報へ  人気blogランキングへ



s.t.f.PENTAGON



ウィンスクエアクラブ H.P.

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。