GSリポートと日本経済再建への道

ゴールドマン・サックス証券
日本経済担当チーフエコノミストの山川哲史氏リポート つづき

実際、すでに日本はリセッションに入っている可能性が非常に高い。
「あらゆる数字を見ても景気の後退が裏付けられています。

12月の住宅着工件数は前年と比べて14%もダウン。
都内のタクシーの営業収入は、値上げ後1カ月で2.8%も減少しました。

その一方、ガソリン価格の高騰などで
全国消費者物価は10年ぶりに0.8%上昇した。
サラリーマンの賃金は9年連続下がっているのに、物価だけは上がる。

これでは消費が停滞する。景気が後退して当然です」
(神奈川大名誉教授・清水嘉治氏=経済学)


福田首相は「今の経済が緊急ということはない」とかバカなことを言っていたが、
日本経済は最悪の危機に直面しているのだ。

♦米、中、印…あらゆる輸出が減速
 この不景気はハンパじゃない。日本経済にトドメを刺す恐れがある。

いま懸念されているのは輸出の減速だ。
サブプライム問題で米国経済が冷え込めば、日本の対米輸出が激減するのは間違いない。
そこに追い打ちをかけそうなのが「新興国」への輸出減だ。

昨年の輸出入総額は戦後初めて、中国との貿易が米国を抜いてトップに立ったが、
その中国もサブプライム問題で大打撃は必至。
そして5月12日に四川省で発生した四川大地震。

この大地震が中国経済へ与えた影響はこれから明らかにされるでしょうが、
オリンピックを前に予断を許さない状況です。

 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズの調査によると、
1月の中国の株価下落率は21%以上で、
世界ワースト2位だった。

この先、中国への輸出が減るのは確実だ。

 さらに、インドも1月22日の世界同時株安で株価が大暴落。
サーキットブレーカーが発動し、取引停止の騒ぎになった。
1月の株価は16%下落し、ワースト6位である。
「サーキットブレーカー」とは
株式相場が大きく変動した時に、相場を安定させる目的で発動される取引中断措置。


一部のエコノミストは「米国の景気が悪化しても、新興国の中国やインドが
世界経済を支える」という「デカップリング論」で乗り切れると喧伝していたが、
現実はまったく違った。

そもそも、デカップリング論は最初から成り立たないのだ。
「デカップリング論」とは、
米国経済が減速しているにもかかわらず、米国経済から切り離された状態で
世界経済が高成長を維持することを指します。
連動(カップリング)していたものが、連動しなくなる(デカップリング)


慶大教授の金子勝氏(経済学)は、日刊ゲンダイ本紙コラムでこう言っている。
「米国の消費が9.5兆ドルあるのに対し、
中国とインドを合わせても1.7兆ドルもない。
とても穴埋めできる状況ではない。

そして何より、米国経済が悪化すれば、米国への輸出で好景気を続けている
中国やインドも遅れて悪影響が出てくるはずだ」

「そうなったら、輸出だけに頼る日本経済の脆さがさらに露呈することになる」

@米国・・・巨大経常赤字と住宅バブル
A日本・・・巨額債務という借金バブル
B中国・・・高度経済成長という投資(投機)バブル



♦輸出拡大が内需に直結しない最悪

それにしても、なぜ日本経済はここまで弱体化してしまったのか。

日本は好調な輸出に支えられて、6年間も景気拡大をつづけてきたはずだ。
大企業は6年連続、増収増益である。

6年間も好景気がつづけば、多少のことでは大崩れしないのが普通だ。
なのに、米国経済がガタついただけで、いきなり打撃を受けるなんて、
どう考えてもおかしい。

「かつての日本は、輸出が拡大すれば、その果実が国内に行き渡った。

輸出拡大が設備投資を促し、最後は個人消費に火を付けた。
大企業から下請け、下請けから孫請けへとカネが流れたものです。

しかし、小泉改革は輸出拡大が内需に転化する経路を断ち切ってしまった。
どんなに大企業が儲けても、末端まで届かないシステムにしてしまったのです。

最大の罪は雇用の破壊です。
大企業の言いなりになって、派遣やパートなどを安い賃金で働かせられるようにした。
これでは内需が活発になるはずがない。
輸出が減速した途端、不況に陥るのも当然です」
(筑波大教授・降旗節雄氏=経済学)

しかも、小泉首相は「痛みに耐えろ」とか言って、社会保障をドンドン削っていた。
(医療制度改革はスタートして1ヵ月後には保険料を90%軽減?場当たり的な政策でしかない)



最低限のセーフティーネットまで壊されたら、国民が財布のヒモを緩めるはずがない。

♦小泉改革の全否定から始めよ

 ここまで日本経済が危機に瀕したら、
一国のトップとして緊急に対策を打ち出すのが当たり前だ。
なのに、肝心の福田首相はヤル気ゼロだから、話にならない。



1月21日、官邸記者団との会見で、
株価下落は政府の政策不在が原因だと言われていると質されると、
福田康夫首相は気色ばんで言った。
「そんなふうな専門家はいますか? ちょっとお顔を拝見したい」。
プライドを傷つけられた首相の苛立ちを冷笑するかのように、株価は翌日も下げた。

この問題が深刻になってきた1月中旬、福田首相は、米国の問題だとして、
官邸で記者団に、「米国にしっかり対応してもらいたい」と、他人事のように述べた。

1月26日、スイスでのダボス会議で首相は「サブプライムローンの影響は限定的」と
演説して国内外から失笑をかいました。

世界各国政府は、自らの手で現状を打開しようと懸命に手を打っているのに、

ここ数年、日本の経済政策といえば、
竹中平蔵氏らの「上げ潮」路線と、
与謝野馨氏らの「財政均衡」路線の対立が続いているだけで、

福田政権は無為無策そのものです。首相は他人事なのだから、どうしようもない。

あのブッシュ大統領でさえ「やれることは何でもやる」と宣言し、
大急ぎで1500億ドル(16兆円)規模の減税を発表しているのに、
何ひとつやろうとしない。

それどころか、ガソリン税の暫定税率を維持して、
ますます消費を冷え込ませる始末。

「日本経済を再建するためには、
もう一度、国民の末端にまで果実が行き渡るシステムを構築するしかない。

企業が増収増益をつづけているのに、サラリーマンの賃金が9年連続ダウンという
歪みを放置していてはダメです。

もし、経営者や株主が果実を独り占めにするなら、
政治が富の再配分をするしかないでしょう。

少なくとも、小泉改革が壊した最低限のセーフティーネットは復活させるべきです。
さもないと、日本経済は本当に疲弊してしまいます」
(降旗節雄氏=前出)

いつまでも情報操作で踊らされるんではなくて
今回は逆に、ゴールドマン・サックスのリポートを、重大な警告として
日本を根底から改革していく指標にしないと
このままでは、国民生活は大変なことになるどころか
大恐慌=ハイパーインフレに突入していく危険性が・・・!?




ランキングに挑戦しています。多少なりとも価値を感じていただけましたらクリックx2票宜しくお願い致します。↓↓↓
にほんブログ村 為替ブログ 為替投資情報へ  人気blogランキングへ



s.t.f.PENTAGON



ウィンスクエアクラブ H.P.

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。